meeting 補助金は、国や自治体が掲げる目標を達成するのに有効な事業を実施しようとしている事業者に対して支給されるもので、通常は返済が不要です。補助金を効果的に活用することで、設備投資の負担を軽減したり、ホームページやチラシ作成などの販売促進を円滑に実施することができ、経営にプラスの効果をもたらすことができます。


補助金利用のポイント・注意点

自社の事業や目的にマッチする補助金を使いましょう

 国や自治体の政策・施策ごとに、たくさんの種類の補助金が募集されていますが、政策・施策が必ずしも自社の目指す方向性に合っているとは限りません。補助金を利用する場合は、補助金の「目的・趣旨」が自社にあっているかどうかしっかり確認した上で選ぶようにしましょう。


補助金は後払いであることを忘れずに

 補助金は後払いということに注意しましょう。補助金申請書に記入した事業が滞りなく実施された後、初めて受け取ることができます。よって、事業に必要な資金(設備投資費用など)は、いったん自己資金から捻出するか、金融機関から借り入れる必要があります。借り入れを行う場合は、金融機関に事前に相談しておくのが良いでしょう。


補助金を利用するには申請が必要です

 補助金を利用するには、事前に申請書を作成して審査を受ける必要があります。「補助金の目的・趣旨にあっているか」「実現可能な事業計画か」「業績を上向ける内容になっているか」などの観点で審査が行われます。
 一般的に申請する金額が高くなればなるほど、難易度が高くなります。自社だけで申請書を作成する自信がない場合は、専門家や中小企業支援機関に相談するのが良いでしょう。


補助を受けられるのは一部の費用

 補助金の多くは、事業で必要な費用の一部が補助されるもので、全額補助されるものではありません。
有名な「ものづくり補助金」、「小規模事業者持続化補助金」などは、事業で使った費用の2/3が補助される仕組みになっており、残り1/3は自社で負担する必要があります。補助金によって補助率や支給額の上限は異なりますので、事前に確認するようにしましょう。


補助金の探し方

 補助金に興味があるけど、探し方がわからない・・・。経営者の皆さまからそのような声をよく聞きます。

 国・都道府県・市区町村から、多種多様な補助金が公募されていますが、これまで情報が一カ所に集まっていなかったため、目的の補助金を探すのが大変でした。

 ところが、現在は「ミラサポ」という中小企業庁のホームページで簡単に検索することが出来るようになりました。機関別・目的別に検索したり、キーワードで検索できるようになっており、現在公募されている補助金を探すのに大変便利です。

「ミラサポ」施策マップ(補助金検索)
施策マップ

 また、都道府県で募集されている補助金について調べる際は、都道府県の経済局などに連絡してみると良いでしょう。たいていの場合、とても親切に補助金について教えてくれます。


申請書作成のポイント

公募要領をしっかりと確認しましょう

 補助金申請書を作成する前に、公募要領をしっかりと確認するようにしましょう。公募要領には、補助金申請に必要な情報が全て詰まっています。特に「審査項目」は注意して確認するようにしましょう。

 以下は、平成27年度に募集された「ものづくり補助金」の「審査項目」です。
審査項目
 この審査項目に掲載されている内容が、申請書でしっかりと説明されているかどうかで、申請書の優劣が判定されます。いくら素晴らしい事業計画を作成しても、この審査項目で求められている項目が表現されていないと採択される可能性はありません。
 申請書を提出する前に、審査項目と申請書の内容を照らし合わせて、しっかりと説明が記述できているかチェックするようにしましょう。


素人でもわかる内容にしましょう

 申請書を審査する審査官が、御社の技術に詳しいとは限りません。特殊な専門用語は極力使わないようにするか、注釈をつけるようにしましょう。御社の技術に疎い素人でも理解できる文章を心がけることがポイントです。申請書を作成する担当者だけでなく、できるだけ多くの人数で申請書の内容を確認するようにしましょう。また、御社の技術に詳しくない人(例えば家族)に読んでもらって、内容が理解できるか確認してはいかがでしょう。
 また、文章だけでなく、写真や図表を使って、分かりやすい申請書に仕上げましょう。


読みやすい文章を心がけましょう

 申請書を提出する前に、誤字脱字がないかしっかりとチェックしましょう。また、「てにをは」も確認しましょう。できれば、申請書の作成担当者ではなく、第三者が確認すると良いでしょう。また、文章を目で追うだけでなく、声に出して読むと、違和感のある箇所を発見しやすいのでお勧めです。